大切な相棒であるシザーをいつまでも心地よくお使いいただくために、ご自身で出来る日々のお手入れのポイントをご紹介します。
毎日の簡単なお手入れでシザーの刃持ちもグッとよくなるので、ぜひ参考にして下さい。
※この記事では自分で出来るメンテナンス方法を解説しています。
切れ味が落ちてきた、シザーの調子がおかしい・・・というときは無理に使わず、こちらの記事を参考にプロによる研ぎ・修理をご依頼ください!
もくじ
STEP1:汚れを落とす
刃についた汚れや髪の毛を、サッと流水(お湯)で流します。
お湯で流すことで、油分を含んだ汚れも落ちやすくなります。
STEP2:水気を拭う
柔らかいタオルやティッシュなどで優しく水気を拭います。
湿気はシザーの大敵ですので、水分が残らないようにしっかりと落としてあげてください。
STEP3:オイルを垂らす
触点部分にシザー用のオイルを数滴垂らします。
余分なオイルのベタつきは汚れの付着の原因になるので、きれいなティッシュや布で拭って全体に馴染ませます。
STEP4:セーム革で拭う
刃をセーム革で拭います。
セーム革で拭うのは、細かな刃のバリ(返り刃)を取って切れ味を保つ効果があります。
Point① しっとりとした面(KIKUIのセーム革の場合、ロゴの入っていない面)を使う
Point② 刃元から刃先まで、親指で表刃をつまんで軽く押すような感覚で拭う
という点がポイントです。
STEP5:ネジをチェック
オイルを注すと開閉が緩くなることがあります。
ネジの緩みをチェックし、緩んでいれば専用ドライバーで締めます。
除菌・消毒をおこなったあとは?
感染症予防のためにも特に念入りに除菌・消毒を行なっていると思います。
ひとつだけ注意いただきたいのは、除菌・消毒のあとはハサミを保護する油分まで落ちた状態になってしまいます。
また、ステンレス製シザーの場合は消毒液を長時間放置することで鋼材が傷むこともあります。
除菌・消毒のあとはStep1.に戻って消毒液を洗い流し、必ず油を差すようにお願いします。
油を差して除菌・消毒後のケアをきちんとしていただければハサミが傷むことはないので、除菌・消毒と正しいお手入れはセットで心がけてください。
セーム革が汚れてきたときは?
セーム革でシザーを拭くときは、少しざらざらとした質感の裏面(キクイシザースの革であればロゴの入っていない方)を使ってください。
シザーの返り刃を拭き取ることができて、切れ味が長続きします。
そんなセーム革も、使っているうちに汚れが付いてきてしまいます。
セーム革が汚れたときは、ぬるま湯と石鹸でやさしく洗うことができます。
洗った後はギュッと絞るとごわごわとしたシワになってしまうので、タオルやキッチンペーパーで余分な水気を吸い取ってください。
その後、日陰に広げた状態で干しします。乾くと最初は少しパリッとしますが、手でもみほぐしていくと元の柔らかい質感が復活します。
美容師シザーにつけるオイルは何でも代用できる?
オイルは何でも代用できますか?とよく聞かれます。
極論を言えば、潤滑と防錆が出来れば用途は満たすのですが・・・
髪に触れるものですし、金属以外にも樹脂部品や精密なベアリングなども使われているので、
ニオイのあるもの・粘度が高くて汚れが溜まりやすいもの・乾くと固まるもの・酸化しやすいもの・劣化させるもの
はNGです。
修理でお預かりしたシザーのネジを外してみると、固まった油とホコリがべっとり付いている・・・といったことが、よくあります。
シザー専用オイルは粘度がちょうどいい物を選んでいるので、使っているシザーのメーカーや販売店で専用オイルを購入いただくのがやはり無難です。
オイルのベタつきが気になる方にオススメ商品!
キクイシザースではオイルの代わりに使っていただけるメンテナンス用品『ドライッシュ』も販売しています。
- オイルのベタつき・汚れの付着が気になる
- 日々のお手入れを手軽に、かんたんに続けたい
という方に喜んでいただいている商品です。
ドライッシュの使い方や効果についてはコチラの記事からご覧ください♪
まとめ: 毎日のお手入れ習慣の積み重ねが大切!わからないこと、ご相談ください
日々のちょっとしたお手入れを通じてシザーに愛着を持っていただければ、と思います。
かんたんにまとめましたが、キクイシザースではシザーのトラブルについての相談もLINEで受け付けています。
「こういう時はどうすればいいの?」というご相談もお気軽にお問合せください。